巨人になりたい
 この山々を
 この雲を
 この青空を
 この夏の朝を(もう冬であるけれど)
 両腕に抱きとりたい
 巨人になりたい(世界で一番ちいさな巨人)
 山の彼方の幸せを(そして亡くしてしまった幸せを)
 指でつまんで(そして胸に優しく抱きしめて)
 ポケットに入れ
 夜へ向かう
 すべての憧れを(そしてなくしてしまった希望を)
 小鳥のように
 つかまえてしまう
 巨人になりたい
 一日に一度打つ心臓
 永遠を見つめる瞳
 太陽にやけどする指先
 日記には歴史をしるし
 革命の悲惨を
 裏切りの栄光を
 残らず両手にすくいとる
 巨人になりたい
 暗黒の宇宙に身を投げ
 銀河の流れに泳ぎ
 両腕に地球を抱きしめ
 黙って涙をこぼしている
 限りなく無力な
 巨人になりたい(ああただでさえ無力なのに)

 そうでなければむしろ
 一匹の蟻になりたい
 露草の迷路に果なく迷い
 いつまでも迷いつづけ
 それでいい(そうそれでいい)

 この美しい夏の朝に(ああなのにもう冬なのだ)

 -

こうして

2005年1月2日
 こうして
 僕は正しく生きることへの一歩を踏み出した。

 たぶん。

 -

June:

2005年1月1日
 たぶん僕は
 君と同じくらいの喪失感を抱いているだろう。

 君無しで
 生きていけないなんてことは無いけれど
 僕の心の一部は確かにもう君のために空けられていて
 そこを、これからどうやって埋めれば良いかわからない。

 -

nevertheless

2005年1月1日
 僕らは生きてくうちに
 多くのことを忘れてしまうけれど。

 自分だと思っていたものが
 いつの間にか幻想になってしまうけれど。

 大切だった思いでも
 共に居た仲間も
 忙しさのうちにかすれ
 取るに足りない物事にまぎれ込んでしまうけれど。

 それでも、
 僕らはその年月を

 確かに生きたのだ。


-


 それでも月日は過ぎて行き、
 新しい年が訪れ、
 蹉跌と困難にまみれながら

 生きていくのだろう。

-

-delta t

2004年12月7日
月日が過ぎるのは早い。
そんなものである気もするけれど。
振り返ってみるときがもうすぐくるんだろう。
そのとき、僕は後悔するだろうか。
それとも。

覚えていくものよりも、忘れていくもののほうが多すぎる。
解決したものよりも、そのままにしてきたものが多すぎる。
正しい答えを見つけるよりも、目をつぶってきたこともほうが多すぎる。

そして
それは時に埋もれ、
いつか探し出せなくなってしまうんだろうか。

僕は、やさしさをほしがるばかり。
正義でないものを、ずっと見て見ぬ振りをしてきてしまった。

破ってしまった約束と。
重ねた嘘と。
ありきたりな言葉で。
自分をうずめ、


もう少しだけ。
時間がほしい。
もう少しだけ。

-

罪と真実

2004年9月8日
真夜中の礼拝堂は開いていない。
告白しに行こうと
ずっととぼとぼ歩きながら
行き着いた丘の上で
自分の罪に。

泣くほどの心も持っていなくて
ただ遠くを見つめて
何も考えられないで居る。

真実。
現実での真実。
自分しか愛せない僕ら。
重い。

自分が作った場所で
身動きがとれずに居る。

罪。

ばかりが増えて。
-

大志

2004年8月25日
醜いものを好む傾向は
自分を許すことにつながるのだろうか。

多くの人に会う。
人と出会うことで
自分を再認識する。
消えかけていた感覚が戻ってきているような気がする。

少しくらい大志を抱くことくらい
かまわないだろう。
それ位しなきゃ。

自分をなだめるのは
何だか負けたような気がする。

許すこととあきらめることは似ている。


この暮らしの中で、まだ孤独を感じず。

-

追憶

2004年8月23日
この、きれいな星空を
君にも見せたいよ。

-
自分が何であるかの定義は
ずっとしたくない。
今は、そうおもう。
定義があるとしたら
自分、個の固体。
ただそこにあるものを
受け入れて生きたい。

好きなように。
どんな自分でも
好きになる自信がある。

新しい環境になれない
二日目の夜。

-
出発前夜。
ありきたりな気持ちを抱えて。

でも、それが真実。

できるだけ、やってこう。

-

無名

2004年8月17日
オリンピックはもっとも愛国心のありかを示すものだ。
日ごろ愛国心のかけらも見えない
(あるいは、主張すれば非難までもされる)
にもかかわらず
日本と叫んで熱狂的に応援してしまうのだから。
ひとつの国に属している以上
愛国心というものは
人々の心に根付いてしまうものなのだろう。



馴染んだ所を離れるのは
はやり感傷的になる。
たとえそこのなんの愛着が無かったとしても。
自分の過去の一部は確かにそこにあって
たとえただそこを通り過ぎた、無名の個人であっても
ある日突然思い出すことくらい、許されるだろう。

-
従弟がスイスの天使をくれた。
下を向いた天使様は高いところに置かれるために、作られたみたいだ。

最近しばらく真当に生きた所為か
この2、3日、大きな反動が来た。
痛い痛い。
むしろほんとに頭が痛い。
今何を書いてるのかすら実感が無い。
戻ったら、まともな文を書こう。
そうしよう。

今日も蹉跌。
雪のように、冷たい夜に
蹉跌は積もっていく。
それでも、そこに少しでも
幸せのかけらが含まれていたら、
いいな、と思う。

ほんとだよ。

今日も蹉跌の中、生きる私だから。
小人であると開き直るより
君子になろうともがきたいと思うよ。

それでそれで、
変な髪形して
おどけて見せたりして。

-
もうすぐ、新しい生活が始まる。
そんなときに、失望などしていられない。
新しい生活のために、過去を捨てるのは、もうやめたから
失望の-し-を見出す前に
少しずつやりだそう。

-

遠い日に

2004年8月12日
悲しみに明け暮れた町
あなたの声が聞こえない
置き忘れたものをとりに
でも僕は二度と戻れない

        2002

離れて行くことよりも
取り残されることのほうが
辛いと知ったのは
いつだったろう。

-
いろいろな嘘をつき続けて
どうでも良いようなことでも嘘をついて
自分にさえも嘘をつき続けてきたけれど
最近、嘘をつくのが下手になったことに
喜びを感じる。

しっかりと真っ当に生きることは
本当は難しいことだ。
かっこ悪いと逃げてばかりいたけど、だなんて
そんな決まり文句をいつか自分が実感するなんて
思っても見なかった。

思想は思想として
幻想は幻想として
現実は現実として
それぞれを抱えて、生きていこうと思う。

-
人を愛し続けることも
幸せになることも
難しいものだ。
少なくとも私には。

聖人君子じゃないからね。
そんなに我慢強くだってないしね。

理屈のない感情
それから矛盾。
抱えてたら理想的な愛じゃない?

思想だけじゃ生きてけないよ。
どうせ俗だよ。
好きだから良いじゃないだなんて
そんなに簡単に片付けられないよ。



なんて
いつか言えたら良いな〜

-蹉跌、きっと蹉跌。2だもの。

人の砂漠

2004年8月5日
『うねりの底にいて、
四面が盛り上がるような高い波に覆われている時、
このまま海の奈落へ引きずりこまれるのではないかという恐怖に襲われる。
だが、また舟は波の頂上に押し上げられる。
水平線が回復され、
島がまた見えてくる。
ホッとする。
しかし、また船は奈落に向かって沈んでいく・・・・・・。

漁民は信仰深いという。
それも当然だ、とその時の僕には思えた。
この荒々しい自然の前で、
どうして僕ら人間がなにものかでありえようか。 』

-

むしろ

2004年8月5日
時々、言葉で伝えるのがとても億劫になる。
ただ少し指先で触れれば、すべてが伝わる錯覚に
僕は、説明をすべて省いて、沈黙するのだ。

沈黙翻訳機をください。
むしろ、指よ伸びれ。

脳の分化はしても、心の分化まではしたくない。

表裏一体。
大切にしながらも蔑む。
それは、あまりにも似ているから。
あなたの欠点は、私の欠点。

絶対も相対も同じじゃねーかと
呟いてみる。

-

カクト

2004年8月3日
友達がビデオをかしてくれた。
カクト→覚人。
日本の映画、2003。
内容はばらばらながら、すっきり終わった。

現実にはいないあまりにも米化した青年たち。
主張が強すぎて逆にわざとらしい。
物事を一方からだけ、撮ったストーリー。
ありふれた陳腐なせりふをいう若者達。
科学少年。客観的不良青年。やくざ。警察。
反対に見えて同じ道を歩んでいく。
そして、みんなが少し変化する。
多くは良いほうに。

この物語で一番重要なことは
青年達は自分達の行動で救われたわけでないところだ。
何もせずに待っているだけの彼ら。
そして、助けの手が差し出される
または、幸運が転がってくる。
それによって彼らの内面が変わってゆく。

っていうか、こんなん書いても詰まんないし。

っていうか
こんな他発的(受身)な映画つくるんじゃねぇよ。


ここまで狙っていたら
監督は偉いんだけどね。


↓反論・意見・殴りこみ。
http://bbs6.cgiboy.com/satetu2/

罪と罰

2004年8月1日
世の中には罪を犯しても良い人がいる。
彼は法律に縛られない。
よって彼がすることは罪じゃなく
彼は永遠につかまることはない。

ここに罪を犯したもう一人の彼がいる。
彼は自殺を踏みとどまり
自分はその偉い人ではなかったと言い、自白する。
そして彼は救われる。

罪を罪だと認識した上で表面では完璧でなければならない。
罪ではないと宣言しなければならない。
彼の言う本当に偉い人は
永遠に救われることはないのかもしれない。

人は両面性を持ち
信じていることは容易に崩れ去る。
人が最後に求めるのは、心の平安なのだろう。
最後には誰もがそうしたように。
死ぬことさえもが。

ただ、容易に崩れ去る一瞬の信念の下で
命を終わらすことができるのは
皮肉もでもあり、人の美しさでもあるんだろう。


なんて一般的なこと言ってみたりして。

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